こうゆう場で政治的な発言は控えているんですが、さすがに今の政治はひどい。
与野党は衆院解散の日程のせめぎあいで、国会は迷走していますが、今回の金融危機が100年に一度とか、世界大恐慌の再来とか発言しているわりに、なんとおろかな政治を行っているのでしょうか。
世界を見渡せば、イギリスが日本の消費税に当たる付加価値税を下げたり、アメリカがしゃにむに対策をうっているのがわかります。
それなのに日本では住宅減税を「発表」しただけで、実行される時期はいまだに目処がつかない。何考えているのでしょうか。将来住宅減税が拡充されるとわかったら、誰だって買い控えます。不動産業界の悲惨な現状が、資金回収できなくなった建設業界を粉々にし、さらに裾野の広い住宅関連企業にも影響が顕著に現れているのに、「発表」しただけで実行しないというのは、普通に考えれば、その影響を考え「わざと」やっているはずです。
つまりマンションデベロッパーや、建設業者が多すぎるから減らそうと考えて行う政策だということです。それはそれでひどいけれども、政治は時にはそんな行動を起こすので、いいか悪いかは別にして理解できます。
しかし現在の状況はそうではないようで、ただ単に政治が迷走しているために滞っている。。。。
「バカ?」
さらに二次補正予算の審議は、来年の通常国会以降になったようです。このため信用保証協会の融資枠20兆円への増額は3月の年度末までのびることが確実です。
一般に資金繰りが大変な時期は年末と年度末だといわれますが、実は中小企業にとっては年末の資金繰りが最も大変です。これは手形や小切手を受け取りそれを割って資金繰りをしているからで、年末の従業員へのボーナス、買掛金の支払い、などが大きく発生するのに比べて、受け取った手形を銀行へ持ち込んで現金化するのが正月明けの1月4日。つまり自力で現金を用意しなければ年末を越えることができないからです。
私自身は過去4回大きな不景気と資金繰りを経験していますが、そのたびに心の中で思ったのは(正月さえ越せば)だったのです。
そんな中忘れもしないのが、前回のITバブルの崩壊のとき、信用保証協会がやった5000万円の保証枠創設。これは中小企業へ向けた事実上無条件保証枠の寄与となり、たくさんの会社が救われました。(もちろん代位弁済率が高率になったことがあとで問題になりましたが、そもそも信用保証協会は代位弁済が発生しなければその存在価値はありません。)
この事実を政治家はわかっているのでしょうか?企業経営も国家運営も、戦略や戦術はそのタイミングとあいまって効果を発揮します。
織田信長がはれた日の昼間に今川義元と戦って勝てたでしょうか?
不動産、建設、住宅に関連する企業を助ける意味合いもあって、住宅減税を行うならそれらの企業がつぶれてしまってからでは遅すぎます。
中小企業の資金繰りを助けるために、保障協会の与信枠を広げるなら、つぶれたあとで行っても意味が無いのは自明の理。
100年に一度の危機であるなら、一時的に超党派で景気対策を行うくらいの対応が当然であると思うのは私だけでしょうか?
政治家の方は1月4日にたくさんの中小企業が倒産している事実を知ってください。
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Posted by 金丸 : Comment(1) | 2008.11.26.
One thought on “1月4日”