あれは、入社して初めての年明けのこと。
「増上寺さん? ○○不動産です。明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします」
「明けましておめでとうございます…」
何をどう慌てたのか、「こちらこそ、今年も宜しくお願い致します」とご挨拶するつもりが「今年こそ宜しくお願い致します」と言ってしまったことのある増上寺です。
皆様、明けましておめでとうございます。今年こそ宜しくお願いします。
社長のいる社屋と私の所属している事業部は別棟になっております。社長が事業部に用があると時折目が合い、何故か「すいません…」と申し訳なさそうにされます。何でしょう。事業部一優しいおねぇさんを自称する私が、毎度毎度「ブログ更新してください!」と催促するとでも思ってらっしゃるのでしょうか。するけど催促。鬼のように。
事業部に足を運んだ時の社長は、そのまま休憩時間に事業部側の喫煙場所で煙草を吸っていらっしゃることもあります。時には、新しいWebページや何やらの原稿などをチェックしていることもあります。そんな場合、必ずと言って良いほど、腑に落ちない表情をされています。原稿に不備でもあるのでしょうか。
「なんか違う。どうもおかしい」
不備とかですか?
「おかしいんだなぁ。ほら、これ、この写真」
大概の場合、社長がチェックしているのは社長の記事、そこには社長の写真も掲載されていることがほとんどです。
「ほら、なんかね、おかしいんだよ。違う気がするんだよ」
Webで公開したり新聞に載ったりする記事です。さすがいい感じの写真です。どこら辺が違うのでしょうか。
「なんかね、毛が少ない気がするんだよね」
毎回そんなことをおっしゃる。ちょっと切ない。
また、とある日の喫煙所では。
「俺ってさ、実は会社の携帯電話しか持ってなくて。
プライベートの携帯電話持ってないんだよね」
マジですか。
「うん。それでね、証券会社の人に『公私混同は駄目です』って怒られてさ」
あー、そりゃそうかもしれませんね。ッていうか、そうでしょ。
これだけの従業員のいる会社の社長ですから。
「それでさ、会社の携帯でいったいどれくらいプライベートに使ってるか、
履歴調べてみたのよ」
ほうほう。
「そしたらさ。0件だった。俺って、プレイベートの携帯電話、不要な人間だった」
年明け早々から、なんとなく切ないお話二つでした。今年こそ宜しく。
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Posted by 増上寺 : Comment(0) | 2009.1.14.