明けましておめでとうございます。
皆様今年もよろしくお願いいたします。
さてお正月も明け、明日あたりからは本格的に仕事が始まる雰囲気ですが、今年はどんな年になるのでしょうか?昨年の秋以降不動産業界にも薄日が差してきているのを実感しますが、マスコミでは相も変わらずネガティブな話が氾濫しています。本当はどうなのでしょう?
不動産業界以外に目を向けてみると、すぐにではないけれども中期的には期待できるいくつかの傾向が見て取れます。たとえばアメリカの景気。だんだん良くなっているみたいです。ドル崩壊などの心配ももちろんありますが、少なくともそれがなければこれからは上向きです。
ユーロの危機も確かにそうでしょう。ギリシャやアイルランドに続き、ポルトガル、スペイン、イタリア、果てはイギリスまでもが危ないといわれていますが(安心なのはドイツだけだとか)、なんとかもつような雰囲気です。
一昨年の末に自動車業界のことを書き、珍しくその線で進んでいますが、電気自動車の今後を考えても日本の未来はそう捨てたものではないと思います。
電気自動車の肝はもちろん電池ですが、現在の主流であるリチウムイオン電池では、なかなか差別化できず世界中のメーカーの中に日本のメーカーも埋没してしまいそうです。しかしその先と言われている「NAS」(ナトリウムイオウ電池)では先を行っているそうです。NASって見たことあるかも知れませんが、プラグをつながないでも充電できる電池です。駐車場に止めておくだけで充電できる電池です。
電気自動車の性能を測る上で一番注目されるのは走行距離ですが、リチウムイオン電池は走行距離は確保できても馬力が出ないことが問題で、商用車などには向きません。そこでNASなのです。
ちなみに電気自動車の走行距離って実はあんまり意味がないんです。たぶん実用化が進むかどうかはその寿命が一番だと言われています。携帯電話の電池と同じで最初は300キロ走れるかもしれませんが、1年たったらフル充電しても30キロじゃ使えませんでしょ。そんな研究でも日本の企業(日産と三菱)は先行しているといわれています。
合わせて「ヤマダ電機」
ヤマダ電機が電気自動車を売るそうです。これも至極もっともでヤマダ電機が本当に売りたいのはたぶん電池。寿命の問題に気がついたからにほかなりません。こんな風にいろんな業界がアンテナを高く立て、すぐに反応するようになったのはつい最近のことだと思います。さすがに何となく廻りとおんなじにやっていれば食える。みたいな感覚がなくなってきた証拠です。
ここ数年は、当社のソフトウエアを導入される不動産会社の姿勢も非常に前向きです。裏を返せば危機感いっぱいということです。政治をみているとお互い足の引っ張り合いに終始し、まったく危機感がないように感じますが、政治に頼れないと感覚的に感じ、しっかりと覚悟を決めた(自分でやらなきゃ)企業や、個人から危機感の裏返しとして、前向きな考えや行動が始まったのだと思います。
91年のバブル崩壊までの日本は、戦後の復興期を経て高度成長。そして世界有数の経済大国になっていきました。ちょうど今の中国が同じ雰囲気なんでしょうが、このころまではとにかく働けば成功する時代でした。商品もサービスも消費者が飢えていたのですから当然です。
そのため製造業では「ちゃんと作る」ことが一番重要でした。(作れば売れたからです)サービス業でも同じで売れる商品を欠品しないようにとか(POSシステム)、在庫をうまく処分するとか(バーゲン)そんなことが重要視されていました。
社会全体の雰囲気もそうでした。ちゃんと作るやちゃんとやるためには、こうするといいという問題があって、その答えを正確に理解して行動することが求められます。そのため試験でいい点数を取ることが重要だったんです。問題解決型人間を社会全体で求めていたんですね。
しかし最初のバブル崩壊以後は社会全体が変わってしましました。「もう持ってる」消費者や「いまの生活でいい」消費者に商品やサービスを売るには「いい製品でしょう」「いいサービスでしょ」と言ったって売れません。お母さんが子供たちに「おいしいから食べなさい」と説得してるのと同じです。
こんな時代に一番大切なのは、課題を見つけて解決する能力です。人生とはいかに生きていくべきか。すぐに答えの出せないようなそんな課題を見つけ出し、そしてその課題のために何が必要なのかを考え行動する人材が求められる時代になったのです。
答えが出ないことを解決することはできません。答えが出ないことを解決しようとするのは実は「挑戦」というのです。
問題を見つけ出して挑戦する。そんな人材が求められ、そしてその集合体として企業がある。そんな企業が成長できる時代の始まりがこの2011年なんだろうな。とそんなことを考えています。がんばりましょう。
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Posted by 金丸 : Comment(2) | 2011.1.10.
2 thoughts on “2011年つれづれ”