日本経済は少子高齢化による需要不足という構造問題を抱える。だが人口を年齢別に区切って比較すると別の姿も見えてくる。最も人口が多いのは団塊世代である60~64歳だが、次はそのこどもたちに当たる35~44歳だ。この世代は住宅購入の「適齢期」合計で1900万人にも達する。リーマンショック後に住宅取得意欲は低下したが、再びマイホームに目を向け始めた。
長期金利の低下を受けて住宅ローン金利は低水準だ。10年2月からは政府が住宅ローン金利の優遇幅を拡大した。住宅金融支援機構の長期固定型住宅ローン「フラット35Sエコ」を使って3000万円を30年間でかえす場合、2年前に比べて総返済額は300万円も少なくて済む。
長谷工アーベストが今年1月に近畿圏で実施した調査では、住宅購入を検討中の人の5割近くが「2年以内に購入したい」と答えた。1年前は3割強で「今が買い時」と考える人が明らかに増えている。
賃貸は実情の比率が多いと思いますが(住むところが必要)、売買市場はたいていは今住んでいる家があるので(家がほしい)という、消費者の欲求に左右されているところがあります。前向きな欲求に左右される市場の場合は上向きにする時、世の中の「上のほう」が作っている傾向があります。来年の流行を1年前に決めてしまう(誘導してしまう)ファッション業界に似ています。
*ただし下向きの時は制御できません。
そういう意味では、売買系の不動産会社さんは少し強気(というか明るい気持ち)に、シフトしたほうがいいのかもしれません。同じ紙上で住友不動産の社長が、2年後に過去最高益を狙うという記事も後押ししている気がします。
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Posted by 金丸 : Comment(0) | 2012.3.28.