最近は士業の方々と仕事をする機会が増え、彼らたちの悲しい叫びが伝わってきます。
日本がデフレに突入したのは20年前。それ以来GDPはホンの少ししか伸びていません。経済はあまり成長していないわけです。それに合わせるように出生率が低下し、とうとう人口が減っていく時代になってしましました。(これを人口オーナスといいます)
人口が増える時代を人口ボーナスと言いますが、当然GDPも伸長し経済も発展していきます。世界各国のこれからを語るとき、その国の平均年齢をベースに語るのが最も信憑性があるという説もあるほどです。
*ちなみに大体ですが、現在の平均年齢はインド25歳、中国35歳、アメリカ37歳、ロシア38歳(ただしロシアの平均寿命は非常に低い。ウオッカのせい?)、イギリス40歳、日本は45歳です。ゾッとしません?
人口が減っていく時代の影響を受けた不動産業界では、4年前からとうとう業者の淘汰が始まっています。10年前14万社強あった業者数が今では12万社強と1割以上減っています。この流れは続いて行くでしょう。ただその嵐の中で、もがき苦しんでいる会社には失礼に聞こえるかもしれませんが、決して悪いことばかりではないはずなのです。
市場が縮小したら、プレイヤーの数が減って均衡する。これが起きてくれれば生き残った会社には相応の市場が残るはずだからです。
製造業では日本国内の工場数のピークが73万、現在は40万強。実に4割減。それに伴って従業員数もピークの1603万人から998万人へとやはり4割減。しかし生産額は上がっています。生き残った強い会社が市場を成長させているのです。
一方で資格で食べられる市場ではこの淘汰が起こりません。不動産業も確かに資格が必要なビジネスですが、それを前面に出してやっているわけではありません。なければビジネスの途中で困るというのが資格です。
それに比べてお医者さん、歯医者さん、弁護士さん、司法書士さん、行政書士さんなどは、資格がなければ誰も見向きもしません。というか犯罪者となります。
人口ボーナスの時代にはお客さんも仕事も増えて行きますから、資格さえ取れればそれでもう食って行くことができました。ところが人口オーナスの時代になると。。。。。。。。
GDPが伸びないのに、資格試験は毎年行われます。歯医者さんも弁護士さんもこの20年間毎年毎年2000人ずつ増えていきました。つまり市場が成長していないのに4万人もライバルが増えてしまったのです。これはきつい。一ヶ月9800円で顧問を引き受けますよって弁護士さんも当たり前、とうとう歯医者を辞めてタクシーの運転手を始めた人がいるなんて話も聞きました。
そんな中、司法試験合格者3000人計画が見直され、2000人へと現状維持が決まったようですが、市場が同じなのにまだまだ毎年2000人にライバルが出てくるわけです。本当は毎年2000人減らさなければならないはずです。歯医者さんも、司法書士さんも、みんな同じ状況になっています。
そう考えると、淘汰が起こる市場の方がチャンスがあると思いませんか?
Facebookアカウントをお持ちの方は、こちらからコメントをどうぞ
Posted by 金丸 : Comment(0) | 2013.3.29.