社長ブログ

ユーチューブ買収

するってぇと

いつかこのブログで書いた「ユーチューブ」ですが、先日Googleに買収されました。買収金額はおよそ2000億円。M&A先進国のアメリカでも、その金額には驚愕しているようで話題になっています。
創業してからたった1年8ヶ月の、67名しか社員のいない会社が2000億円。買収に当たっては、YAHOOなど他の会社もずいぶん競り合ったそうですが、結局はGoogleの社風が大きく物を言ったようです。
ユーチューブは買収後も、独立性を持って経営を行っていくということです。
*Googleにはグーグルビデオというユーチューブに対抗するコンテンツがあるんですが、そこと一緒にするでもなくユーチューブはそのままの経営者で、今まで通りのサービスを続けるということがびっくりすることです。
さてこの買収に当たって、日本でもたくさんのメディアで取り上げられ、ブログやメルマガでもたくさんのコメントや意見が喧しい限りです。
そこで今日は私のブログの読者にこの大型買収の本当の理由をお話します。
(信じるかどうかはあなたしだい(^^)
前回はセキュリティーの観点から、日本のお粗末な現状とIT先進国の対策を紹介いたしましたが・・・・・・・・
*ただし通信インフラのレベルは日本は間違いなく総合的に見て世界一です。韓国はブロードバンド普及率世界一といっていますが、料金は日本のように安くありません。アメリカはインターネットの通信速度が平均56Kです。
皆さん「24」(トゥエンティフォー)というアメリカの番組をご存知でしょうか?
アメリカのテロ対策組織CTUのジャックバウアーという主人公が、そのバイタリティーあふれる人間性で、テロリストを追い詰め事件を解決していく物語ですが、犯人を調査したり、現場の指示を本部がしたりするとき、ITが駆使されている場面が頻繁に登場しています。
犯人がどこそこのショッピングモールにいるという情報が入ったとたんに、CTUの情報操作官はショッピングモールの監視ビデオに侵入し、画像に写された犯人を特定します。
不鮮明な画像の場合、画像処理ソフトにスキャンさせ、その画像を世界中のデータベースと照合して、犯人の経歴や過去の行動記録を瞬時に導きだします。
あるいは。
犯人のアジトに突入するときには、突入班の携帯に瞬時に建物のデータを送り、警備員の数や動きをビルにある超音波センサーを通して確認して、突入を援護します。
これらのことが未来の絵物語なのでしょうか?
実はもう現実にできることなのです。
現実と違うのは、どこでもできるわけじゃないだけで、いまや重要な建物などでは平気で超音波センサーが仕組まれ、ビデオカメラで監視され、重要人物の生涯データはデータベース化され、必要なら偵察衛星を使って調査ができるのです。
このセキュリティーの技術はもちろん軍事的に発展していて、まだ一般にはそれほど認知されてはいませんが、これからどんどん研究が進み、低価格で当たり前のようになっていくでしょう。
* インターネットも元は軍事的に開発された技術
さて、ユーチューブに話を戻しましょう。
ユーチューブには毎日5万本ものビデオが、一般投稿されています。それなのに、よくよく見ていくとほとんど荒れてはいません。
よく著作権の問題が言われていますが、ユーチューブに勝手にコピーして掲載していると文句を言っているのは、時代に後れた先の見えない日本のマスコミくらいで、アメリカではユーチューブに取り上げられ、人気の出たテレビCMこそが、効果的なCMだとの認識が広まり、早晩著作権の問題はクリアーされるでしょう。(著作権者もユーチューブで取り上げられたいと思うようになる)
こんな風に認知されたのは、しつこいですが「荒れていない」からです。
ユーチューブのようなビジネスモデルの将来を考えると、どう考えてもいずれSEX描写や、暴力描写などが氾濫して本当の公共性が失われ、だんだんに衰退していく気がするのですが、そうなっていません。
どうしてでしょう。
実はここにはフィルタリングの技術が隠されています。つまり問題なビデオはフィルタリングされて、削除されているということです。
でも67名の会社です。一日5万本です。とても人に頼ってはできるものではありません。そこにシステム(ソフト)が存在するのです。
画像をフィルタリングして、問題画像かどうかを瞬時に判断して削除したり掲載したりを判断する。(もちろんそれ以外の要素もフィルタリングしているでしょう)
フィルタリングをするためには、問題画像の属性(いろいろなデータとの関連)を瞬時に判断し、画像処理をしたうえで、さまざまなデータベースとマッチング処理を行う必要があります。
そう、それこそCTUで行われていることを行わなければならないのです。
これこそ次世代の技術であり、たくさんの会社が争って奪い合った、2000億の価値を生み出したものなのです。


4 thoughts on “ユーチューブ買収

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  • やま より:

    先生、最近難しくて授業についていけません・・・。

  • 技術屋だから見えるのだろうか/ユーチューブ買収の背景

    『金丸信一の黄色いバックドロップ』から
    ■ユーチューブ買収
    2006年10月18日
    https://blog.at-dream2000.jp/article/13142919.html
    2,000億円の価値はCTU的フィルタリング技術!?
    私は、そのコンテンツフィルタリング技術で
    動画も含めて上位性を持っているのは
    Googleであって、
    Googleはイリーガルはコンテンツに
    フィルタリングをかければ
    (伝家の宝刀は絶対に抜かないし、宝刀自体の存在も
    喧伝はしないでしょうが)
    「YouTubeの動画もGoogleの健全なコンテンツになる」
    「YouTubeは潔癖で居られる」
    と考えたからではないのでしょうか
    〔FDJ社/関連リンク〕
    ■YAHOOもグーグル同様フィルタリングされていて……
    https://fudou3.jugem.cc/?eid=2391
    金丸さんが指摘されますように
    Yahoo!やGoogleが荒れないのは
    YouTubeにも
    フィルタリングという神の手が
    働いているからなのでしょうね。

  • toriumi より:

    著作権の概念も曲がり角にたっていますね。
    先日行われた東京国際デジタル会議のセッションでもYoutubeにおけるデジタルコンテンツの動向が話し合われたようです。
    あまりに著作権に固執しすぎていくと、WEBの次の展開もまた日本は主導権を握れないままなのかもしれません。
    米国はすでにiTune以降、権利概念まで取り込んできていますからね。

  • これが本当なら/YouTubeの凄い発想

    an illegal actをボイコットするのではなく
    自由スペースを保障しながら
    著作権料を払っていく……という発想!
    ■Web-HR.NET(転職 Blog)
    https://web-hr.net/2006/10/google.html
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    あくまで、うわさレベルですが、投稿(ビデオ)作品中に
    著作権の設定された音楽が存在することを自動的に探知する技術を開発したらしく、
    感知した場合には、著作権料を払うということになっているらしいです。
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    Posted by 金丸 : Comment(4) | 2006.10.18.