社長ブログ

お正月にテレビを見ていると、あっちの番組でもこっちの番組でも、お笑い芸人たちがたくさん登場していました。なんだかお正月の日本の風物詩になったように感じます。
実は私の趣味は「落語を聴くこと」で、新宿の末広亭、池袋演芸場、上野鈴本、浅草演芸ホールによく出没していました。(過去ね。今は忙しくていけません)
漫才は主に関西、落語は主に関東でお笑いの主流ですが、ちょっと話しが面白いとか、頭がいいとかで落語家や漫才師になれるわけではありません。落語家になるためには、まず師匠について内弟子となり、名前をもらって前座となります。前座になると寄席に出演することが出来、だんだんうまくなると二つ目という地位になります。
さらにうまくなると試験を受けて(昔は試験はなく、師匠の判断ひとつだった)真打となり、噺家(はなしか)とか落語家とか呼ばれるようになるのです。
師匠が弟子につける稽古には特徴があります。
師匠は弟子の前で手本としての話を3回します。それだけで弟子はすべて暗記しなければならないのです。今はテープや本などがありますが、昔はそんなものはありませんでした。その上、同じ話でも師匠によって下げは違う(最後のオチのこと)、下げが違うと手前の話も違ってくることが多く、3回聞いてすべて覚える能力がなければ落語家にはなれなかったのです。弟子は相当な集中力を持って話を聞かなければなりません。そしてその伝統は今でも守られています。
漫才も同じです。お互いに掛け合うねたを徹底的に稽古して、すべて頭にいれ(それもたくさんのねた)なければ、あんなに小気味良いテンポで漫才は出来ません。
時に。
お正月番組の中で、漫才師の方々がそれぞれのパートナーを取り替えて、たった3時間でねたを作り、あわせ漫才やコントを披露する番組がありました。あれって本当は、もっと前から準備しているんじゃないかって思った人いません?
でも、たぶんやらせではないと思います。
落語の世界でも同じようなやり方があり、「三題話」と呼ばれます。
寄席で噺家さんが客席に「お題を3つください」と言って、客席から言われた3つの言葉を使ってその場で話を作るというあれです。落語はその名の通り「落ちる話」ですので、3つの言葉を話しの中に入れるだけでなく、話をしながら頭の中で「オチ」を考えて、話の最後で落とさないと落語ではなくなってしまいます。これをお客様の目の前でやるのです。
こんな風に相当な集中力と記憶力が、若い頃から鍛えられているからこそ出来る芸が、落語であり漫才なのです。
いろいろな番組を作るテレビ局や制作会社からすれば、ちょっとした打ち合わせですぐに対応できる、集中力や記憶力が鍛えられた漫才師や落語家を使うのは、とても楽なんだと思うのです。
(面白いからだとか、はやっているからじゃなく、優秀だからたくさんの番組で使われるんだよなー)と思いながらテレビを見ていた正月でした。


Posted by 金丸 : Comment(0) | 2007.1.15.

仙台にいます。
今日は仙台ユーザー会だからです。
実は先週からふくらはぎがとても痛くて、マッサージを受けたりいろいろ対策しているのですが、一向に良くなりません。
良くならないどころかどんどん悪くなっています。
今週になると、朝起きるときにアキレス腱が痛くてしばらく起き上がれないほどになりました。
そんな中あっちこっち移動しているので結構へこたれてしまいます。
昨日の講演では大変失礼だとは思いましたが、座ってお話をさせていただいたほどです。
今朝。
仙台行きの新幹線のチケットを買おうと自動販売機のボタンをクリックしていました。
「東北新幹線」
「指定席」
「本日」
「9時台」
おおー出てきた出てきた。
あれ、指定席なのに変なボタンがあります。
「指定席立席」
立つ指定席?
いやなんかの間違いだろうとクリック。
そして大宮駅で新幹線に乗ると・・・・
がーーーーーーーーん全席指定で、あぶれた人たちの席それが指定席立席だったのです。
一時間強だとはいえ、今の私には大変な苦しみです。
最初の10分は何とか我慢。次の10分はうろうろ歩き続け、その後の10分はストレッチ運動。もうねたがありません。横には地べたに座り込んで、漫画を読みながらビールを飲んでいるおじさん(朝なのに)
できません。いけません。
もうどうしようもないと思ったとき、またしても私の頭の中で何かがスパークしたのです。
乗客の皆様大変後迷惑をおかけいたしました。
30分トイレを占領したのは私です。
(山さんこれならいいですか?)


Posted by 金丸 : Comment(3) | 2006.10.20.

若い頃から失礼でどうしようもない人間だった私を、やさしく見守ってくれた兄貴のような方が昨日なくなりました。大変なショックです。
今日は勘弁して下さい。


Posted by 金丸 : Comment(0) | 2006.10.1.

他人の言葉に戸は立てられないと申しますが、自分の心の中で起きるインスピレーションもコントロールできるものではありません。
いいビジネスのアイデアがどんどん出てくるときもあれば、いやなことが頭から離れないこともあり、不眠症になったりもします。
先日当社のコンサルタントの斉藤寧(仮名)と打ち合わせをしているとき、急に「さつま揚げ」が頭に浮かんできました。(なんの意味もありません)
あれれ、何でさつま揚げなんだろうと思っていたときに、別のコンサルタントの宮越(仮名)が目に入ってきました。
つ・く・し
あーもうインスピレーション地獄に入ってしまったようです。
宮越(仮名)の横には斉藤達(仮名)が見えます。
く・わ・が・た
何でクワガタなのかはわかりません。でもインスピレーションですから(言い訳ではありません)
もう誰も見ないようにしようと思ったそのとき、小倉(仮名)が目に入ってしまいました。
か・ぶ・と・む・し
やっぱりな。クワガタの次だし、やっぱりカブトムシだよな。(言い訳ではありません)
もうインスピレーションはいいから!と心で叫んだとき(こんなときにかぎって)高橋(仮名)が話しかけてきます。
*知ってる人なら誰だってこのあとのインスピレーションの想像ができるでしょう。もちろんカマキリです(笑)
歯・ブ・ラ・シ
ええーなんで歯ブラシなんだと思いながら、でもまあいいかとあまり気にはしていませんでした。しかしその日の夜から、私の苦しみが始まったのです。
毎朝、毎晩、高橋君(仮名)の眉毛で歯を磨いているのですから・・・


Posted by 金丸 : Comment(2) | 2006.9.24.

私の若い頃の話で、なぜかみんなに顰蹙を買うことがあります。
私は高校時代、主に自転車通学をしていました。
何事にもめんどくさがり屋だった私は、雨の日に傘をさしながら通学するのがどうにも合理的じゃないと思っていました。
そんなある夏の日、みんなでプールに出かけました。着替えるのが面倒くさいので洋服の下に最初から水着をきて出かけるのですが、水着を着ているとき私の頭の中で何かがスパークしたのです。
(雨の日で、且つ学校でプールがあって、そして夏なら・・・・。水着を着て自転車に乗って登校すれば・・・・傘をささずに済む。制服はビニール袋にでも入れて、学校に着いたら着ればまったくぬれずにいけるし、プールの時間に着替える手間も省ける。最高のアイデアだ!)
そしてある日実行したのです。
ところが海パン一丁で自転車(ママちゃり)に乗る私をみて、街ゆく人たちが爆笑するのです。中には指差して笑っている人もいます。どうして大人たちはこんな合理的な方法を笑うだけで理解できないのでしょう?(なぜか同級生も他人のフリ)
あれから20数年。
今はなぜだかわかります。(笑)
さて先週のことです。
東京地方は朝から雨でした。
たまたま家族全員がいない朝でした。
少々遅く7時に目覚めた私は、何の気なしに窓の外を見ると雨が降っています。
(そういえば昨日傘を買ったけど、忘れてきちゃったな。でも車だから関係ないか)
そしてふと車のほうを見ると・・・・・車がない。
実は車は会社に置きっぱなしだったのです。
会社へは、車なら30分ですが電車だと1時間かかります。
あせった私は大急ぎで着替え、玄関を出ようとしたとき・・・・傘がない。
傘が一本もないのです。(どうしよう)
どうしようもありません。(ええーい)
雨の中を駅に向かって飛び出しました。運よく雨はそれほど強くはありませんでしたが、さすがにぬれてきます。(駅まで遠い)走ろうとしても雨の日の歩道は傘をさした通勤する人たちで一杯です。追い抜いてゆくことができません。びしょぬれになりながら小走りに駅へ向かう私は、恥ずかしさもあり何とか信号のたび追い越そうとしますが、みんなの傘が邪魔になって追い抜くことができません。
信号を待っているびしょぬれの私。恥ずかしくて仕方ありません。そのとき、横にいた中年のおじさんがこちらを見て、「ふっ」と笑ったのです。
私の心の中の恥ずかしさが、怒りに変わりました。(少しは傘を差し出すくらいのやさしさはないのか!)そしてそのおじさんをにらんでいるとき、20年ぶりに私の頭の中で何かがスパークしたのです。
♪と・か・い・では
信号が変わっておじさんが歩き始めました。私もそのすぐ後ろにぴったりついて歩き始めました。
♪じ・さ・つ・する
私の声はだんだん声が大きくなります。
♪わ・か・も・のが・・・・ふ・え・て・い・るー
♪だ・け・ど・もー  もんだいは、今日の雨―、傘がないーーーーーーーーーーーー
おじさんはまだ無反応です。
さらに私は大きな声で
♪いかなくちゃ    君に会いに行かなくちゃ 君の町に行かなくちゃ、
♪か・さ・が・な・いーーーーーーーーーーーー
ここでおじさんの傘にわざとぶつかりながら追い抜く。
♪つめたーい雨が、今日はこころにしみる。君の笑顔なんて、考えられなくなる♪
♪それは・・いい、こ・と・だ・ろーーーー♪
20年前とは違って今度は笑う人はいません。私は堂々と「傘がない」を歌いながらびしょぬれで駅へ向かうビジネスマンです。誰になんと言われようと結構。
駅に着きました。まるでプールに飛び込んだような状態です。そしてまた心の中で何かがスパークしました。(このままプールに入ったら合理的だ)
今度は20年もかからず理解しました。私は馬鹿です。


Posted by 金丸 : Comment(0) | 2006.9.18.