社長ブログ

今日は新潟にいます。
私は毎日いろいろな人にお会いします。
もちろんそれぞれ素敵な人ばかりですが、そんな中でもこの人はすごいなーと思わされる方がいます。
そんな方たちの共通点は何かな?と考えたことがあって(20年前)それからずっと検証しているのですが、間違っていないようです。
どんな人間像かというとそれは、「一流の人」です。
一流の人って当たり前じゃないかと思われるでしょうが、たいていの人が思っている一流の人はたぶん「成功者」です。
たとえば不動産業界で言えば、
若い頃独立して賃貸仲介の会社を興した。苦労を重ねて少しづつ業績を伸ばし、管理物件も少しづつではあったが増えていき、そのうち従業員を雇い始め、だんだん地元でも認知され、仲間の不動産会社も増え、かわいがってくれる先輩たちもでき、いくつかの景気の谷を乗り切り、協会で役員などもするようになり、FCから誘われるようにもなった。
売買部門を創設し、さらに開発も行い、建築会社やリフォーム会社も設立した。会社を組織だって経営するためにコンサルティングを受け、新卒社員も採用できるようになり、いつの間にかかわいがってくれた先輩経営者が亡くなったり、引退したりして自分がその地位にいることに気づき。飲み屋で「社長さん」と呼ばれることにはとっくになれ。収入も十分あり、家族もそれぞれ何とか育ち。誰からも成功者として評価されている。
こんな社長さんは確かに成功者です。
ですがこれだけで尊敬される社長になるかといえば、そうではありません。
地域、業界、などで発言力が高まり(政治)、売上が上がり収益が上がり(経済)、でもそれだけで尊敬される経営者にはなれないようです。
実は一流の経営者は例外なく「文化」を感じさせる人なのです。
ある人は「絵」であったり、ある人は「ファッション」だったり、またある人は「囲碁」だったり・・・・・・
絵だって、ファッションだって、ましてや囲碁や将棋なんか俺でもできるよ。と思われるかたが多いと思いますが、それを文化として咀嚼するレベルにまで高められるかどうかが一流のひとと、成功者の違いなのではないでしょうか?
たとえば絵に造詣の深い社長さんは、ビジネスではそれなりに立派にやっているが、絵の世界ではまだまだ造詣の深い先輩がどこにでもいることを知っています。
いつまでも謙虚な心を絵によって獲得できています。
文化を感じさせる経営者は、ビジネスの世界の政治や経済だけで自分の価値を決めないから、皆さん謙虚なんですね。
(そうか、だからこんな私にも優しく接してくれたのか。と今気がつきました。)


Posted by 金丸 : Comment(2) | 2006.10.5.

大阪に来ています。
昨日は九州の久留米市にいました。今週は月曜日に大阪に入り、めぐりめぐって大阪に戻ってきました。明日帰りますが、一応休みなので今晩は何時まででも飲み続けられます From金丸 To山さん(笑)
大阪ユーザ会の参加者は40名ほど、大阪だけでなく兵庫、京都、高松など参加されるユーザーさんはバラエティに富んでいます。
久しぶりにお会いするユーザーさんも多く、いつも刺激を受けますが、皆さんの自己紹介を聞いていると、現在の不動産会社の悩みが浮き彫りにされます。
1.インターネットを不動産に取り入れたいが、自信がない。
2.インターネット不動産に取り組んだのはいいが(初期)いつになったら結果が出るのだろう?
3.SEO対策
4.売買にインターネットをいかに取り入れるか。
仕事はいつも変化をしています。ましてや消費者向けの営業というカテゴリーであれば、毎日変わるといってもいいほどです。
「今日勉強したことが明日役に立つかどうか?」
インターネットに取り組む不動産会社の悩みの根本にはそれがあります。
やっとホームページの運営が少しできるようになったのに、もっと写真をとれといわれる。写真をたくさんとったら、間取りも書けといわれる。間取りを書いたら、アクセスアップのためのSEO対策を迫られる。やっと検索エンジン対策の効果が出てきたと思ったら、ライバルの会社の出現。もっとホームページを変化させよう。写真を多くしよう。間取りをきれいに書こう。SEOの勉強をしよう・・・・限りがありません。
でも大切なのは、努力を続けることであり、続けられる人であり、会社なのです。
究極の消費者の要望はそんな社員の集まった、そんな会社なのです。
さあ、皆さんがんばって仕事をしましょう。
「しっかり仕事をする」それこそがもっとも安定的な他社との差別化です。


Posted by 金丸 : Comment(2) | 2006.9.22.

今有楽町線で新木場に向かっています。(ちょうど新富町)りそな銀行のマネージメントスクールにて先輩経営者としてしゃべるためです。場所は幕張。参加者は100名です。
銀行系のシンクタンクはたくさんありますし(何とか総研ね)そこではたくさんのセミナーが開催されてもいます。ただ、このりそながやっているような高額(年間100万円)でありながら、参加社100名、そしてずっと続いているものはないように思います。
そんな会でしゃべっちゃっていいんでしょうか?
何しろ、インターネットのことも、不動産のことも、装置のこともあんまり関係なく、会社経営について語るわけです。
依頼があったとき「本当に自分でいいんですか?」「いや、誰にしようかみんなで検討したとき、最初に名前が挙がって、全会一致で決まったんですよ。」「へーそうなんですか。(不思議だな)」「ところでどんな話をしたらいいんでしょうか?」「いや、そりゃなんでも」「何でもって言われても・・・。やっぱり期待している話ってあるでしょ」「では、いつもの調子で、派手に、面白く。」「(なんかへんだな)総研のセミナーでしょう。自分が話す前には一日中決算書の読み方とか勉強してるんでしょう。そんな真剣な勉強をしている、それも経営者のまえで・・」「いえ。だからこそ・・・」「(なるほどまた色物ね。)」ということで、あさひ銀行時代の貸しはがしの激しさの話をしようと思っています(笑)
ps:あの今では立派なWEBライターとなった「yuki」さんのに怒られたのではじめて自分で投稿しています。(これでいいかい)


Posted by 金丸 : Comment(2) | 2006.9.6.

先日あるセンサーメーカーの社長様とお話していて、感動して考えさせられたことがあるのでご紹介いたします。
この会社は数十人規模と、それほど大きくはない(むしろ小さい)センサーメーカーなのですが、創業者の会長さん、社長さんだけでなく社員一同が地味だけれども世界で通用する製品を開発し、世界中で販売を行っている「山椒は小粒でぴりりとからい」会社です。
自分はこの会社の社長さんに、人材募集についてご教授いただくことが多いのですが、先日こんなことがあったそうです。
新卒の大学生を採用したいと考えた社長さんは、徹底的に新卒市場を研究し、新卒募集用のサイトの構築、メンテナンスなどを徹底的に行い(自分で)、非常に優秀な学生をたくさん集めることに成功しました。
今年のような15年ぶりとも言われる売り手市場のなかで、その集客数は快挙としかいえない数字でした。
しかし快挙は会社説明会での学生の集客にはとどまってはいなかったのです。
小さなセンサーメーカーに、有名大学(6大学以上)の優秀な学生が大挙して訪れたことを聞いたときは(やっぱりWEBサイトから社長の情熱が伝わるんだよなー)と思いました。
たくさんの学生が集まった説明会を経て、第一次選考が始まりました。今までにないような有名大学の優秀な学生を目の前にして、社長さんは本当にうれしかったそうです。
そんな学生の中にはなんと東京大学の宇宙工学の学生まで混じっていたのです。
「大学にいってロケットの開発などに実際にかかわってみたら、大手メーカーは心底いやになった、御社のような小さいけれど価値ある製品つくりをしてみたい。」
いやーいい話だな、いい学生だなと社長は思い、学生の話を聞いていたら・・・・・
突然創業者である会長が、烈火のごとく怒ったそうなんです。
「君は何を考えているんだ。東京大学といえば税金を散々投入して、たくさんの研究をしたり、優秀な教授を集めたりして、日本を背負う人材を育てるところだ。その東大で学びながら、自分の相性や好みで仕事を選ぶなんてけしからん。君はもっと日本のためになる仕事をする責任がある。こんな小さなセンサーメーカーになんて就職するより、もっとでかい会社に入って日本中に恩返ししろ」
そういってその学生を追い返してしまったそうです。
自分がこの学生に会ったとき、こんな言葉が口をついて出てくるだろうか?
ましてややっとのことで集めた学生、望むべきもない学歴・・・・・
自分はまだまだだな・・・・・・つくづくそう思いました。
経営理念などでうたう社会貢献という言葉も、この会長さんくらいの社会に対するスケールと考え方がなければ口にする資格はないのではないだろうか?
そんな風にも思わされました。


Posted by 金丸 : Comment(6) | 2006.6.16.

私には師匠が数人いますが、私と同じ大酒飲みは一橋大学の関先生だけです。
(皆さん上品^^)
先日も渋谷で飲んで、吉祥寺で飲んでラーメン食べて記憶を失いそうになりながら帰ったのですが、その日はオーム社という日本一歴史の古い技術系の雑誌の取材で、関先生がインタビューアーとなって私が話しをする企画の打ち上げでした。
関先生は中小企業論の大家ですが、一般の大学教授とはまったく違って現場に実際に触れながら研究する研究者です。日本だけでなく、中国や台湾、ベトナムまで広範囲にリサーチしています。
現場に実際にいって調べる手法をとりながら、日本だけでなく中国、台湾、ベトナムってすごい行動力ですが、日本国内に限っても信じられないほど全国を回っています。その上各地には行っているだけではありません。
講演を行うだけでなく、地域活性化を実際に行うグループを立ち上げ、応援したり参加したりしながら実際に活性化のお手伝いもしている、行動する大学教授として有名なかたなのです。
東京の三鷹、墨田、富山の高岡、岩手の花巻、宮古、新潟の柏崎、島根の松江、隠岐などでは実際アグレッシブな行動が起こっています。
まさに「事件は現場で起こっている」を体現している大学教授なのです。
「リングアンドリンクの話を聞いていると、つくづく反省しながら発展していると思うよ。そして反省したらば行動する会社だよね。」
「反省する前に最初っからちゃんとやれれば、もっといいんですけど」
「でも反省したからって、実際に行動できる会社ってそんなにないよ」
確かにそうでした。当社はいつもできないことに挑戦していった会社ですが、できないことに挑戦するわけですから、当然最初はできません。できないからってやり始めたらやめるわけにはいきませんから、がんばるわけです。そんながんばりをマスコミの皆さんは評価してくれたりするわけですが、実はこのがんばりはお客さんにとって「迷惑」なことなのです。
「いいと思ってリングアンドリンクに注文したけれど、この会社、別にそんなにできないじゃない。確かにガンバって対応してくれるけど、最初からスムーズにできる会社に頼んでおけばよかった。だっていろいろ聞いてくるし、こっちだって大変なんだよね。」
そんな風に、時には「頼んじゃったんだからしょうがない」と思いながら付き合ってくれたお客さんに支えられて発展してきたのです。
しかしお客さんもいつまでも待ってくれるわけではありません。その我慢できる期間の間にいかにして一人前、いや価値ある製品を作るだけのレベルに到達できるか。その期間が短かったことが当社が生き抜いた理由なんだと思います。
関先生と飲んでいるとそんなことを考えさせられます。製造業でも、不動産業でも、お医者さんでも、現場ではかっこいい事例より、目の前の問題の解決が最優先で、ついつい新しい挑戦に二の足を踏みます。ましてや今の現状を変えるなんてとっても勇気がいることです。
ですが世の中は時に大きな変化をもたらします。
イギリスで産業革命が起き、鉄道を中心とした交通革命が起き、その後アメリカでフォードが生産革命を起こし、そして今情報革命が起ころうとしています。
旧式の世の中で成り立っていたビジネスが、ほんの短い間になくなってしまうのが革命と呼ばれるゆえんです。
小さいながらも我が社が行ってきた挑戦と同じことを、好むと好まざると行わなければならないのが今の市場でビジネスを行うことなのでしょう。
とすると、間違ってもいい。儲からなくてもいいから挑戦していくことが大切で、その期間が短ければ短いほど成功する確率が高くなるということです。最初が一番大変で、一番大切だということです。


Posted by 金丸 : Comment(26) | 2006.4.22.