明けましておめでとうございます。金丸です。
昨年は未曾有の不況に突入した年でしたが、今年はいよいよそれが社会に浸透する大変厳しい一年になりそうです。既に昨年末より、不況型の事件や犯罪がたくさん報道されていますし、明日5日にはたくさんの中小企業が倒産すると思われます。
パレスチナのガザにはイスラエル軍が地上軍を進行させる寸前です。ここから中東大戦争に発展すれば、せっかく下がった石油の値段が再び高騰し、不況下のインフレが再燃するかもしれません。そうなればかねてからいわれていたドルの大暴落(円の大暴騰)も現実を帯びてきます。
不況、事件、戦争、ドル暴落。。。。。
実は今まで世界を引っ張っていた中国もぎりぎりのところにいます。上海株は60%以上も下がり、アメリカへの輸出激減で各地で倒産が相次ぎ、社会主義国で有りながら、暴動が頻発しています。 中国ではその経済成長率が8%を切ると、社会不安が増大して国家の存亡の危機といわれています。8%成長が社会に出てくる若者を失業させずに仕事を与えられるボーダーラインだからです。
日本では既に数年前から、アメリカを抜いて中国が最も大きな貿易相手国となっています。中国の変節はアメリカ以上に我が国に影響を与える状況なのです。 そんな2009年なのです。
経営者同士会うたび、不況の話しをします。大変だと。不安だと。
社員も友達に会うたび話しをします。うちの会社はどうなるんだろう。他の会社がよく見えて不安だからです。しかし友達の会社も悪いという話を聞き安心します。
私が社会に出たのは第二次石油ショックの直後でした、当時父親に連れられてよく職人さんがたむろする焼き鳥屋に行きました。 「まったくやってられねぇ。こう不景気じゃ戦争でもおっぱじまらなきゃどうにもなんねぇ」とにかく壊さなければ作る仕事なんて生まれないという理論?です。
今だから言います。(もう時効でしょうから初めて言います)
そんな話しを聞きながら私はこう思っていました。(よしよしそうやって世の中のせいにしていろ。そうして油断していろ)社会経験も無く、学歴も捨ててしまった私が回りの人に勝つには、周りの人が油断してくれなければならなかったからです。
愚痴をこぼす経営者に会うと、「そうなんですか。」と相槌をうちながら(よしその調子)と心が躍りました。まるで箱根駅伝で一人抜いたような気分です。
取引先の会社の社員が自分の会社の悪口を言っているのを聞くと(この会社には隙がある。儲かるネタがあるかもしれない。)と思いました。まるで箱根駅伝で前の走者がふらふらしだしたようです。
電車に乗っていて漫画を読んでいる人を見ると(よしもっと漫画読んでろ。油断して生きていけ)と思っていました。
そうこうしているうちに不景気が明けます。すると彼らも何とか生き抜きまた少し潤います。しかしいずれまた不況は来るのです。ただ文句を言っていただけで、努力をしなかった会社は(ああよかった)と思うだけで、仕事の内容に差はありません。それを何べんも繰り返していたところに来た大津波がバブル崩壊でした。東京の工場は86年に比べ2000年には半分になってしまいました。何とかなるさと何も努力しなかった会社が淘汰されたのです。
残った会社はどんな会社だったのでしょうか?
不景気は必ず来ると考えていた会社です。市場の勉強をしてすべての会社が業績が悪くなっていないことを知っていたからです。だから自社の業績が悪くなるのは、世の中のせいではないと考えられたのです。
社員のせいではない俺の問題だと考えた社長です。
仲間の会社にやり方やノウハウを聞いたら、絶対に実行した会社です。そうでなければせっかく教えてくれた会社に失礼だからです。
つまり世の中や他人のせいにせず、社員や仲間に誠実にあたった会社や社長が生き延び、相対的に業績は向上したのです。
不動産業にとって09年の不況はチャンスかも知れないと思いませんか?ちゃんとやっている会社や社長はそう思うはずです。
今年は高く飛ぶためにしゃがむ会社と、呆然と縮小していく会社に分かれるはずです。みなさんがんばりましょう。
Posted by 金丸 : Comment(2) | 2009.1.4.