社長ブログ

とても忙しかった3月が終わり、今日から新年度です。当社にも新入社員が3名入りました。
若者が希望を持てない時代だとか、日本の地位は低下していくばかりだとか、あまり前向きな話を聞く機会が減っていますが、今日から社会に出てきた若者たちにとって、そんなこと考えている暇はないでしょう。今あることに一生懸命。ただそれだけです。それでいいのです。
当社の工場横で毎年咲くさくら。
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さあがんばりましょう。


Posted by 金丸 : Comment(3) | 2010.4.1.

前回ちょっと製造業の悲しい現実を書きましたが、そのまま年を終えるのはなんだかセンチメンタルすぎるので、最後にロマンチックな話で今年を締めようと思います。
日本の製造業がどんどん伸びる市場や途上国を意識し、国内は二の次になりかかっているのは事実です。そしてその業種が、今まで日本を支えていたといわれる自動車産業などであるのも事実です。しかし、目を伏せてばかりいる必要はないと考えるのは、過去の産業革命が起きたとき、最も時代の主役になった産業は「インフラ」だったからです。
実は産業革命が起きたとき、アメリカでは横断鉄道が作られました。シベリア鉄道もちょうど同じ時期です。パナマ運河も同じ時期です。
時代が大きく舵を切るということは、前提となっていたインフラが過去のものになり、新しい仕組みに置き換える必要があるということです。
東西冷戦の終結、アメリカ単独覇権時代の終焉、そしてインターネットの登場。これらが複雑に絡み合って、今本格的な構造変化が起き始め、そしてインフラが新しく整備される時代がやってきそうな予感がするんです。
小さなところでは、固定電話というインフラが完全に淘汰されましたし、駅で切符を買うこともなくなりました。銀行の窓口で振込みをすることもなくなり、今の若者はテレビを見ずにユーチューブを見るから、CMで稼げなくなったテレビ局は赤字になりました。新聞の折り込み広告もHPには情報量と敏速性で勝てないため、広告効果がなくなりました。
ただこれらのことは時代の本当の変化である「インフラの交代」の前触れと考えるべきです。
韓国では首都移転が始まりましたし、4大河川の整備という国家プロジェクトが動き出しました。アメリカでも高速鉄道(新幹線かも)の整備計画が本格稼動、ブラジルでも同様です。中国では既に時速350キロで営業運転する高速鉄道が(武漢から広州)開通寸前です。
原子力発電所は地球環境との絡みで、改めて大量に建設されるようですし、電線網は世界中で再構築されるようです。ここにはGoogleでさえ参入しています。(早稲田大学では来年原子力工学科が出来ます)
さてそんな時代の日本ですが、実は原子力発電を行うための「お釜」(制御棒があるところの外壁)は日本でしか出来ません。また、原子力発電所自体を作る総合メーカーは日本の東芝連合、日立連合、フランス連合が世界市場を握っています。
鉄道にしたってそうです。新幹線のレールには60キロレールというものと、80キロレールというものがあるのはご存知でしょうか。60キロレールは他の国でも作れるのですが、80キロレールはいまだ日本でしか出来ません。ちなみに東海道新幹線の場合、東京から岡山までが80キロレール、岡山から博多までが60キロレールです。だから岡山を過ぎると揺れがひどくなるのです。(かわいそうに、西京地所の平田専務)
ロケットや飛行機などの航空産業も同じです。日本は戦後政治的なこともあり、航空機産業はほとんど部品としてしか関わらず、宇宙航空についても遠慮がちに行っていました。
しかしこの分野は本当に日本が強い分野です。それは日本が世界を席巻している製品を見れば明らかです。
世界の工業製品の中で最も部品点数が多いのは1位ロケットです。2位航空機。そして3位自動車、4位複写機です。お分かりでしょうか。3位も4位も日本が世界市場を席巻しています。たまたま政治的に宇宙航空に手が出せなかったから、市場で勝てていないだけだったのです。本格的にやれば間違いなく日本はトップクラスになるはずです。それはメカが主流の商品を作るには、生産技術という技術が不可欠であるからです。生産技術とは、良い製品を早くたくさん作る技術のことです。この技術力が高いのは日本人の特性です。だからこそ、自動車でも複写機でも日本は世界を席巻したのです。
その証拠に完成品としては出ていませんが、既に日本の技術は航空機では大変な存在感を示しています。ボーイングの旅客機の主翼はその半分以上を三菱重工が作っているのをご存知でしょうか?
その三菱が新しい旅客機を作ろうとしているプロジェクトが始まっています。中距離の中型機ですが、とうとう本格的に市場に参入する気運が日本の産業界だけでなく、国民の意識として現れた結果でしょう。
こんな風にインフラが変わる時代に、日本の生産技術力は世界でその存在感を発揮するのです。まだしばらくは悶々とする年が続くかも知れませんが、こんな風に日本には技術があり、そのことがまた日本に復活をもたらすと思います。インフラが変わる時に勝つ企業は「技術革新」を具現化させることが出来る技術を持った企業です。
営業系の会社なら「営業革新」ということになります。不動産会社は新しいインフラを創り上げる営業革新を、製造業で言う技術革新と同じように目指してください。そこにはお金だけじゃなく、達成感も満足感もある新しい世界が待っているはずです。ではみなさん来年もよろしくお願いします!


Posted by 金丸 : Comment(7) | 2009.12.25.

今年も押し迫ってまいりました。当社も今週でほぼ業務は終了ですが、皆様も年末の忙しさの中で、なんとはなしセンチメンタルな気分でお仕事されていると思います。
私はといえば、今日は年末の仕事の整理がほとんどつき(机の上除く)、時間があるのでたまには雑感見たいなものを書いてみようと思います。しばらくお付き合いください。
昨年のリーマンショックのあと、世界中で急激な経済の縮小が起き、あのトヨタでさえ赤字になった中、日本では様々な経済対策が打たれました。
自民党政権時に3回もの補正予算を組んだのは、需給ギャップが40兆円もあり(需給ギャップ:日本で生み出すことができる商品やサービスの総額に比べて、需要が40兆円足りないということ)、その差を埋めようとしたマクロ経済対策ですが、これは民主党の補正を加えてもまだ15兆円くらい足りないらしく、残念ながら不景気を突破するカンフル剤にはならないようです。
となると民間が頑張って需給ギャップを埋めるしかないのですが、残念ながらそれも期待薄かもしれません。埼玉県では寄居町というところにホンダが新工場を作ることになっていましたが、工場の工事がかなり進んでいるにも関わらず、一旦中止となり稼動は2年ほど先送りになりました。地元の経済界(特に不動産業)は大変残念な思いをしたのですが、「こんな景気では仕方がない」と思っていました。
ところが昨日の日経新聞には「ホンダ中国武漢に新工場建設」とあるではありませんか。もう日本で工場を作る気概がなくなってしまったのでしょうか?
今日のニュースでは「トヨタ部品価格を3割下げる」と出ていました。トヨタの下請けさんは00年~06年までの6年間で総額1兆円のコストダウンを行ったばかりなのですが、大丈夫でしょうか?結局は「無理ですね」と中国やベトナムに発注する部品が多くなる気がします。
そして今に中国やベトナムから完成車を輸入。そんな時代が来るのかもしれませんね。ただこれももっと大きな目で見れば仕方がないことかも知れません。トヨタがハイブリットをやる理由ってわかりますか?それは元々下請けさんを守るためなんです。
ハイブリットカーというのは、ガソリンでも電池でも走れる車のことですが、基本的な車の構造はガソリン車と余り変わりません。ガソリン車に電池とモーターがついたようなものです。
一方電気自動車というのは、ガソリンを使いませんので、従来ガソリン車にあった構造のかなりな部分がいらなくなります。ボンネットの中には「電池」と「モーター」だけでいいのです。
こうなるとエンジンやトランスミッション、その他メカ部品を作っている下請け企業は堪りません。そんな企業を守る意味もあってハイブリット車なのです。
ところが過去の事件以来、業績が厳しく、販売店や下請け企業も頼りにしなくなった三菱自動車には守るものは有りませんから(ちょっと言いすぎです、すいません)、一気に電気自動車の量産化に成功しました。もうあと2年たつと、どこのメーカーからも電気自動車が量産されていることでしょう。いまだにトヨタはプラグインハイブリット(家庭で充電できるハイブリット車)の方が優れていると発表していますが、いつまでもそうしていると、次世代(たった2年後)本当に敗者になってしまうかも知れません。
さらにもっと怖いことが有ります。NHKスペシャルで放送されたのでご存知の方もいると思いますが、中国のBYDという自動車メーカーの躍進です。このメーカー元々バッテリーメーカーですから、ガソリン車なんて基本的に目に入れていません。次世代電気自動車時代に世界を取ろうとしているのです。中国は今年自動車の生産台数でも、販売台数でもアメリカを抜き世界一位となりました。その世界一の市場で、量産効果を教授しながら、勝負に出てくるのです。
ああ。暗くなってしまいます。日本の製造業は80年代から見ると、工場の数は半分以下になっているはずですが、そこにまたもや淘汰の嵐がやってくるのです。
だけど。
大体こんな状況なのに、みんなカッコつけすぎじゃないでしょうか?最近特にコンプライアンスとか言いますが、そりゃ犯罪はだめですし、パワハラもセクハラももちろんだめです。だけど、誰にも後ろ指、さされなければ生きていけるほど、我々の国は優秀な国ではなくなったのです。
がむしゃらに頑張りましょうよ。まずはそこからですよね。
インターネットが発達した世の中では、情報はただでたくさん取れるのが当たり前。だからこそ草の根の情報を持つものに価値があるのです。製造業であれば現場での経験値ですし、不動産業であれば地域の情報です。がむしゃらにデータベースを構築するべきです。
行き過ぎる弱者救済などに頼らず、自己責任能力を高めて人のせいにせず、世の中のせいにせず、頑張りましょうということです。


Posted by 金丸 : Comment(6) | 2009.12.22.

今@dream東京操作講習会に来ています。忙しくなったのと、当社のスタッフやユーザーの皆さんが一緒になって運営してくれるので、最後に参加したのはもう3年前になります。
外はとても寒く、「もう年末なんだよ」とささやくような雨が降っている中、50名近いユーザー様が参加されています。今年はこの講習会を全国各地で行うことを会社のテーマとしていましたが、何とか前年の2倍くらいの開催数となりそうです。年末にならないとはっきりしませんが、たぶん今年の参加者はのべ2500名くらいになるんじゃないでしょうか。
今回からは開発のメンバーが参加して、開発への要望を聞くという企画も始まりました。とってもいいことです。こうやって切磋琢磨されてこそ開発力が付いていくんです。
私は今晩都宅の江東支部で講演があるので、懇親会には参加できませんが、参加されている皆様が何かつかめることを心からお祈りしています。


Posted by 金丸 : Comment(0) | 2009.11.17.

 

仕事も煮詰まってきたし、子供達とどこかに行こうかと話していたら「靖国神社」が頭に浮かんできたので行って来ました。

 

靖国神社には毎年一回は行くのですが(東京では毎年花見で必ず一回行く人がたくさんいる)、今年は終戦記念日の前日ということもあり、たくさんの参拝者がいました。

 

靖国神社は江戸時代から明治にかけて、現在の日本を作るために殉職した軍人を奉るために作られた神社です。その後も国のためになくなった軍人を奉っているので、自ずと太平洋戦争で亡くなった軍人の方々が多く奉られています。

 

 

私は小さい頃父によく言われました。「本当の江戸っ子ってのは、3代続けて東京生まれじゃないと言っちゃいけないんだよ」

 

 

祖父は深川でミシンを使った縫製業を営んでいたが、関東大震災で工場が全部焼けてしまったこと。その後苦労して再建したところで太平洋戦争が始まったこと。東京大空襲の時、7歳だった父は、焼夷弾で真っ赤に燃えた町を祖母に手を引かれながら逃げ回ったこと。

 

 

「あの時、おばあちゃんは生まれ故郷の山梨まで歩いて逃げようとしていたんだ。焼夷弾で真っ赤に染まった町はそれこそ熱くて熱くて、誰もが隅田川を目指して逃げたんだけど、おばあちゃんは山梨に逃げようとしていたから、隅田川とは反対側に逃げた。つまり燃えてる方に逃げたんだが、それが良かった。隅田川に逃げた人はみんな死んじゃったんだよ。あの時の焼夷弾の熱はそれはすごいもので、みんなが飛び込んだ隅田川は焼夷弾の熱で沸騰したらしい」

 

 

「それから山梨で終戦を迎えて学校にも行ったんだけど、山梨にいるままじゃ子供が本当の江戸っ子にならないから、また東京に出てきたんだよ」

 

書いてて泣けてきました。。。

 

 

靖国神社には遊就館という展示館があります。

https://www.yasukuni.jp/~yusyukan/

 

ここに明治維新や戊辰戦争以来、日本の国作りのために亡くなった方々の遺影や手紙、遺書などがたくさん紹介されています。

 

私は右でも左でもありませんが、いろんなマスコミや、無責任な評論家を通して日本の歴史を考えるより、おじいちゃん、おばあちゃん。そしてたくさんの先輩たちが、何を考え、何のために死んでいったか。せめて一度は自分の目で確かめ、感じるべきではないでしょうか?

 

 


Posted by 金丸 : Comment(2) | 2009.8.16.